清泉小だより

やさしいライオン

1学期のまとめの時期になっています。やらなければならないことに自分から誠実に取り組んで、良い夏休みを迎えられるように努力しましょう。

今学期は、清泉で大切にしている10の価値の中の「無償性」について皆さんと考えています。前回までは、やなせたかしさんの作品「あんぱんまん」を通して考えました。「あんぱんまん」は、自分の顔を食べさせ困っている人を笑顔にするという、これまでになかったヒーローでした。どこまでも優しく、自分の利益や見返りを求めない「あんぱんまん」の姿に、皆さんは気づきましたね。

今朝は、やなせたかしさんの別の作品を紹介します。

「やさしいライオン」というお話です。これは「あんぱんまん」が描かれる数年前の作品です。

主人公のブルブルは、みなしごのライオンでした。赤ちゃんの時は何もできませんから、そばでミルクを与え大切に育てる人がいないと、いのちが危なくなり大きくなれません。そこで、メス犬のムクムクがブルブルのお母さんになりました。ムクムクは大事ないのちを預かったので、責任を持って育てます。自分が産んだ子どもではありませんが、ブルブルをそれはそれは大事に育てました。子守歌を歌って聞かせ、ミルクをたくさんあげ、いい子ね、いい子だねと、ブルブルを大きな愛で包みました。ちゃんとしつけもしました。自分と同じ犬の子どもではない、ライオンの子どもを育てたのです。分け隔てのない、見返りを求めない愛があふれていました。無償性を感じます。

ブルブルは大きくなってサーカスの人気者になっても、そんな優しいお母さんをいつも懐かしんでいました。遠く離れていてもお母さんの優しい声やぬくもりを忘れなかったのです。ムクムクのブルブルへの無償の愛は、ブルブルの心にしっかり刻まれていました。

きっとムクムクも、ブルブルのことがずっと忘れられなかったと思います。
最後は人間によって悲しい結末を迎えますが、ブルブルとムクムクの互いを想い合う無償の愛は、なによりも強いものでした。

今日は、「やさしいライオン」を通して無償性を考えました。

 

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