清泉小だより

2024年11月

芸術鑑賞会 オペレッタ『トラの恩返し』

毎年、卒業生の保護者の皆様からなる後援会が主催してくださっている芸術鑑賞会。これは、子どもたちに本物の芸術を直に見て、感じ、成長の糧にして欲しいとのと温かい気持ちから長く続いている行事です。今年度は、「オペレッタ劇団ともしび」の皆様による、オペレッタ『韓国・朝鮮の民話より トラの恩返し』の上映でした。

講堂に入ると、ステージの上には、昔の朝鮮半島に来たような素敵な背景画のセットが用意してあり、これから始まる物語への期待が膨らみます。

この物語は、人はトラを襲うもの、トラは人を襲うものとしてお互いに恐れ憎み合っていた世界で、若い木こりが、のどの痛みで苦しんでいるトラを助けることにより、トラが恩返しをし始める二人の友情物語です。

「なんだか気持ちが温かくなってきた。」

これは、トラが恩返しとして木こりの家の前にたくさんの丸太を置いて、木こりの親子の役に立ったときに言った言葉です。

人のために何かをすると、自分自身が幸せになれることを改めて感じました。

子ども達は、笑ったり、心配そうにしたりしながら、清泉小学校の目標「お友だちを大切に」と重なる想いを舞台を通して、一人ひとり実感していました。

劇が終わったあとは、朝鮮半島の大道芸も披露していただきました。

最後の退場でも、演者の皆様にずっと手を振り続ける子どもたちの姿から、この鑑賞会が有意義なものとなったことは間違いありません。

このような機会を作ってくださった、後援会の皆様、オペレッタ劇団ともしびの皆様、ありがとうございました。

校長だより~与える 愛を~

今朝は放送でおはなしをいたします。

清泉で大事にしている 10 の価値の「愛」についておはなしします。
先日、私は神奈川県審査「いっしょに読もう新聞コンクール」というコンクールの表彰式に参加しました。嬉しいことにそこでは清泉小学校の 3 名の方が表彰されました。
最優秀賞を受賞した、 5 年生の選んだ新聞記事は、心が温まる愛が溢れる内容でした。その記事を紹介したいと思います。

朝日新聞 2024 年 7 月 9 日 朝刊 ひととき(女性 読者から暮らしの中で感じたことが投稿される70 年以上の歴史をもつ欄 )
「土曜日の夕方、家に帰るとポストに郵便局からの不在通知票が入っていました。宅配ボックスを置いていますが、なま物なので持ち帰ったとありました。当日の受付が過ぎていたので、次の日の午前中に再配達を依頼しました。」
という出だしで始まるこの投稿 は、茨城県にお住いの女性が書かれたものです。こういうことは 各家庭でよくあることでしょう 。何気ない日常のことなのですが、続きを読みますと、
「夜になってチャイムが鳴ると郵便局の方です。お花なので、今日中がいいかと思って持ってきました、とのことでした。昨年亡くなった夫に宛てて娘が父の日にと 、 ひまわりの花を贈ってくれたのでした。今年の父の日は、ちょうど月命日にもあたっていました。」
とありました 。
郵便局の方は、この方の再配達のお知らせは知っていたでしょうけれども、お花を少しでもきれいな状態で運んであげたい、という温かい心が沸き上がったのでしょう、夜、届けたのですね。そしてそのお花は、娘さんの優しい気持ちも込められたものだったのですね。

続きを読みます。
「予想しないことに驚いてしまって、郵便局の方の心づかいと娘の優しさに、思わず涙が出て止まりませんでした。配達の方にお礼が言いたくて、翌日郵便局にファックスを送ると、上司という方からお電話がありました。皆さんの仕事の励みになると言ってくださって、また涙が止まりませんでした。」
投稿された女性は御主人を昨年亡くされ、寂しい日々を送られていたのかもしれません。配達の方と娘さんの突然の温かい心づかいに、涙がこぼれたようです。そしてこの記事から、温かい心は配達の方と娘さんだけでなく、ファックスでお礼をされたこの女性、そしてファックスへのお礼を電話でされた上司の方へと続くのです。 相手を想う優しい心と心の交流 、愛溢れるそれぞれの方の行動が綴られています。 コンクールでこの記事を選んだ 5年生の方もすばらしいなと感激しました。
そしてこの記事は終わりがこのように締めくくられていました。
「人の優しさにふれて、それを伝えたくて書いています。私も訪問介護という多くの方とふれあう仕事を20年しています。夫は君の天職だねと、いつも言ってくれていました。心も仕事も大切にしていきたいと思います。」
この方のご主人も奥様を温かく優しく包まれていらっしゃったことが伝わってきました。

今、ニュースを見ると、ロシアとウクライナの戦争やイスラエルとパレスチナの紛争の映像が、そしてSNS上では他者への心無い批判が飛び交い、気持ちは暗くなるばかりです。しかしながら こんなに愛情深い方々がいらっしゃって、心がジーンと温まる記事やニュースもあるのです 。 以前、心がほっこりするニュースを見つけてみましょうと、皆さんの先輩である子ども達に伝えたことを思い出しましたが、この記事を通して、 周りの方々を明るく優しく照らす愛を多くの人が差し出していけば、戦争や 誹謗中傷は起きないと考えずにはいられませんでした。 まずは、皆さんの周りから温かさを差し出してまいりましょう 。
実は、この記事を基にコンクールに応募した作品が最優秀に輝いたことを、新聞社の方が、この茨城の女性にお知らせされたそうです。
「優しい心遣いを皆さんにお知らせしたくて投稿したのですが、私の記事に目をとめて、応募されたのですね。」 とその方は感激され 、 また涙がこぼれ出てしまったとのことでした。

愛は身近なところから 、 どんどん繋がりを持ち広がっていくと先生は信じています。

清泉インターナショナルスクールフェスティバルへ

清泉小学校の52組のご家族が、姉妹校の清泉インターナショナルスクールフェスティバルに行ってまいりました。入口で、「Seisen KAMAKURA Family」という素敵なシールをいただき、胸に付けて入場しました。

6年生の日記

心に残ったことは、世界の料理が食べられる屋台で、いろいろな料理を食べたことです。中国エリアでは、コブタやウサギの形をしたあんまんを食べました。外はフワフワ、中はあんがぎっしり入っていておいしかったです。その後ボディペインティングのコーナーで、中学3年生のお姉さんが手にクマを描いてくださいました。初めは緊張して話せませんでしたが、お姉さんが「好きな科目は?学校楽しい?」と聞いてくださり、緊張が解けました。英語が得意でない私はいろいろな国の方を見てそわそわしましたが、海外のお友だちと話してみて、英語を覚えたいと思いました。

3年生の日記

今日、初めて父と母と行きました。受付でなんと校長先生がいました。にこにこしてむかえていただきました。シールを3人ともはって、早速いろいろな国の食べ物を見に行きました。まず買った物は、フィリピンのバーベキュー肉です。英語で、「I want this.」と言ったら、「Thank you」と言って用意してくれました。その時、「鎌倉から来てくれてありがとう」と言ってもらいました。みんなにこにこしてくれてやさしかったです。

1年保護者の方より

最近の夢はCAらしく(クラスの多くの女子がCAにあこがれていると聞き、微笑ましく思っております)英語を頑張りたいと前向きです。英語を使う機会はあまりなかったようですが、異国の雰囲気はとてもよかったようです。ユニコーンのクッキーアイシングを楽しんだり、ネイルチップを作成したりと、普段あまりできない少しキラキラした体験ができて嬉しそうでした。同じ清泉ファミリーで海外を感じられるこのような貴重な体験をさせていただき、本当にありがたく思っております。

清泉インターナショナルスクールとの交流で得るものは、大きいです。

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