校長だより~与える愛、気づく愛~
今日は12月10日です。来週の19日が終業式ですので、2学期も残りわずかとなりました。木曜日は「クリスマスの集い」です。4年生、どうぞよろしくお願いいたします。
昨日、クリスマスに向けてシスター堂平からの放送がありましたが、すべての人のためにお生まれになったイエス様のことを想い、自分はどのようにしたら周りの方や世界のもう一人のお友だちのために、温かさを分けて差し上げられるかを考えて過ごすことが大切です。神様に感謝し、お祈りを大切に、イエス様がお生まれになる心の準備を進めてまいりましょう。
先日、鈴木先生が私のところにいらして、
「出張先の集まりで、近くの学校の教頭先生から、清泉小学校の子ども達はすごいですね、と言われました。」とおっしゃったので、どんなことですか、と聞きましたら、
「朝、横須賀線の車内で、清泉小学校の子ども達が座っていると、途中の駅で一斉にさーっと立ち上がって席を譲るんです。それがいつも自然に実行されていて、びっくりするのです。すばらしいです。」と、その方がお話をされたということでした。
こんなふうに自分は車内で実践している、というお友だちはいますか。
車内に私が皆さんといるときは、席が空いていても座らずに立っている人が多いですが、お話をいただいたようにさっと立ち上がる場面も見ていました。どちらにしても皆さんは周りの方を大事にしながら動けているのです。私も内心すばらしいと思っていましたが、このように他校の先生もご覧になって感心していただけたことは、ありがたいことです。皆さんは、当たり前に実践しているかもしれませんね。
車内には、様々な方がいらっしゃいます。このようにできるということは、まさに「お友だちを大切に」を実践していることです。
乗客の中で見て分かる方、・・例えば、松葉杖をついていらっしゃる方、赤いヘルプマークを鞄につけていらっしゃる方、白杖をお持ちの視覚に障がいをお持ちの方、ご高齢の方などには、助けて差し上げようと即動けますね。しかしながら、車内には目に見えないことを抱えていらっしゃる方もおられます。例えば、夜勤明けの方、体調不良の方、病気で苦しまれていて通院途中の方などがそうでしょう。皆さんは、「どうぞ」という気持ちで、席を譲って、温かさをさりげなく差し伸べていることになります。乗客の方々も「お友だちを大切に」のお友だち、つまりイエス様が大事にされているお一人おひとりです。一人ひとりの中にイエス様はいらっしゃいます。
また、実行を重ねながら、お友だちの良いところを見つけているお友だちもいます。6年生と私は今面接をしていますが、クラスのお友だちの良さにたくさん気づいています。例えば、「周りのみんなに愛があって優しい」「一人ぼっちを放っておけないクラスの雰囲気がある」「いつも励ましてくれる友がいる」「悩んでいると声をかけてくれる」「悲しんでいると笑顔にしてくれる」などと、多くの6年生が嬉しそうにお話ししてくれます。お友だちからいただく愛に気づいて、そのことに感謝する6年生も、すてきだなと思っています。
周りの方に愛を与えること、そして周りの方からいただく愛に感謝すること、これこそ、「互いに愛し合いなさい」とおっしゃったイエス様の言葉そのものですね。
清泉で大事にしているこの「愛」を大事にしてまいりましょう。そして皆で良いクリスマスを迎えましょう。