清泉小だより

芸術鑑賞会 オペレッタ『トラの恩返し』

毎年、卒業生の保護者の皆様からなる後援会が主催してくださっている芸術鑑賞会。これは、子どもたちに本物の芸術を直に見て、感じ、成長の糧にして欲しいとのと温かい気持ちから長く続いている行事です。今年度は、「オペレッタ劇団ともしび」の皆様による、オペレッタ『韓国・朝鮮の民話より トラの恩返し』の上映でした。

講堂に入ると、ステージの上には、昔の朝鮮半島に来たような素敵な背景画のセットが用意してあり、これから始まる物語への期待が膨らみます。

この物語は、人はトラを襲うもの、トラは人を襲うものとしてお互いに恐れ憎み合っていた世界で、若い木こりが、のどの痛みで苦しんでいるトラを助けることにより、トラが恩返しをし始める二人の友情物語です。

「なんだか気持ちが温かくなってきた。」

これは、トラが恩返しとして木こりの家の前にたくさんの丸太を置いて、木こりの親子の役に立ったときに言った言葉です。

人のために何かをすると、自分自身が幸せになれることを改めて感じました。

子ども達は、笑ったり、心配そうにしたりしながら、清泉小学校の目標「お友だちを大切に」と重なる想いを舞台を通して、一人ひとり実感していました。

劇が終わったあとは、朝鮮半島の大道芸も披露していただきました。

最後の退場でも、演者の皆様にずっと手を振り続ける子どもたちの姿から、この鑑賞会が有意義なものとなったことは間違いありません。

このような機会を作ってくださった、後援会の皆様、オペレッタ劇団ともしびの皆様、ありがとうございました。

校長だより~与える 愛を~

今朝は放送でおはなしをいたします。

清泉で大事にしている 10 の価値の「愛」についておはなしします。
先日、私は神奈川県審査「いっしょに読もう新聞コンクール」というコンクールの表彰式に参加しました。嬉しいことにそこでは清泉小学校の 3 名の方が表彰されました。
最優秀賞を受賞した、 5 年生の選んだ新聞記事は、心が温まる愛が溢れる内容でした。その記事を紹介したいと思います。

朝日新聞 2024 年 7 月 9 日 朝刊 ひととき(女性 読者から暮らしの中で感じたことが投稿される70 年以上の歴史をもつ欄 )
「土曜日の夕方、家に帰るとポストに郵便局からの不在通知票が入っていました。宅配ボックスを置いていますが、なま物なので持ち帰ったとありました。当日の受付が過ぎていたので、次の日の午前中に再配達を依頼しました。」
という出だしで始まるこの投稿 は、茨城県にお住いの女性が書かれたものです。こういうことは 各家庭でよくあることでしょう 。何気ない日常のことなのですが、続きを読みますと、
「夜になってチャイムが鳴ると郵便局の方です。お花なので、今日中がいいかと思って持ってきました、とのことでした。昨年亡くなった夫に宛てて娘が父の日にと 、 ひまわりの花を贈ってくれたのでした。今年の父の日は、ちょうど月命日にもあたっていました。」
とありました 。
郵便局の方は、この方の再配達のお知らせは知っていたでしょうけれども、お花を少しでもきれいな状態で運んであげたい、という温かい心が沸き上がったのでしょう、夜、届けたのですね。そしてそのお花は、娘さんの優しい気持ちも込められたものだったのですね。

続きを読みます。
「予想しないことに驚いてしまって、郵便局の方の心づかいと娘の優しさに、思わず涙が出て止まりませんでした。配達の方にお礼が言いたくて、翌日郵便局にファックスを送ると、上司という方からお電話がありました。皆さんの仕事の励みになると言ってくださって、また涙が止まりませんでした。」
投稿された女性は御主人を昨年亡くされ、寂しい日々を送られていたのかもしれません。配達の方と娘さんの突然の温かい心づかいに、涙がこぼれたようです。そしてこの記事から、温かい心は配達の方と娘さんだけでなく、ファックスでお礼をされたこの女性、そしてファックスへのお礼を電話でされた上司の方へと続くのです。 相手を想う優しい心と心の交流 、愛溢れるそれぞれの方の行動が綴られています。 コンクールでこの記事を選んだ 5年生の方もすばらしいなと感激しました。
そしてこの記事は終わりがこのように締めくくられていました。
「人の優しさにふれて、それを伝えたくて書いています。私も訪問介護という多くの方とふれあう仕事を20年しています。夫は君の天職だねと、いつも言ってくれていました。心も仕事も大切にしていきたいと思います。」
この方のご主人も奥様を温かく優しく包まれていらっしゃったことが伝わってきました。

今、ニュースを見ると、ロシアとウクライナの戦争やイスラエルとパレスチナの紛争の映像が、そしてSNS上では他者への心無い批判が飛び交い、気持ちは暗くなるばかりです。しかしながら こんなに愛情深い方々がいらっしゃって、心がジーンと温まる記事やニュースもあるのです 。 以前、心がほっこりするニュースを見つけてみましょうと、皆さんの先輩である子ども達に伝えたことを思い出しましたが、この記事を通して、 周りの方々を明るく優しく照らす愛を多くの人が差し出していけば、戦争や 誹謗中傷は起きないと考えずにはいられませんでした。 まずは、皆さんの周りから温かさを差し出してまいりましょう 。
実は、この記事を基にコンクールに応募した作品が最優秀に輝いたことを、新聞社の方が、この茨城の女性にお知らせされたそうです。
「優しい心遣いを皆さんにお知らせしたくて投稿したのですが、私の記事に目をとめて、応募されたのですね。」 とその方は感激され 、 また涙がこぼれ出てしまったとのことでした。

愛は身近なところから 、 どんどん繋がりを持ち広がっていくと先生は信じています。

清泉インターナショナルスクールフェスティバルへ

清泉小学校の52組のご家族が、姉妹校の清泉インターナショナルスクールフェスティバルに行ってまいりました。入口で、「Seisen KAMAKURA Family」という素敵なシールをいただき、胸に付けて入場しました。

6年生の日記

心に残ったことは、世界の料理が食べられる屋台で、いろいろな料理を食べたことです。中国エリアでは、コブタやウサギの形をしたあんまんを食べました。外はフワフワ、中はあんがぎっしり入っていておいしかったです。その後ボディペインティングのコーナーで、中学3年生のお姉さんが手にクマを描いてくださいました。初めは緊張して話せませんでしたが、お姉さんが「好きな科目は?学校楽しい?」と聞いてくださり、緊張が解けました。英語が得意でない私はいろいろな国の方を見てそわそわしましたが、海外のお友だちと話してみて、英語を覚えたいと思いました。

3年生の日記

今日、初めて父と母と行きました。受付でなんと校長先生がいました。にこにこしてむかえていただきました。シールを3人ともはって、早速いろいろな国の食べ物を見に行きました。まず買った物は、フィリピンのバーベキュー肉です。英語で、「I want this.」と言ったら、「Thank you」と言って用意してくれました。その時、「鎌倉から来てくれてありがとう」と言ってもらいました。みんなにこにこしてくれてやさしかったです。

1年保護者の方より

最近の夢はCAらしく(クラスの多くの女子がCAにあこがれていると聞き、微笑ましく思っております)英語を頑張りたいと前向きです。英語を使う機会はあまりなかったようですが、異国の雰囲気はとてもよかったようです。ユニコーンのクッキーアイシングを楽しんだり、ネイルチップを作成したりと、普段あまりできない少しキラキラした体験ができて嬉しそうでした。同じ清泉ファミリーで海外を感じられるこのような貴重な体験をさせていただき、本当にありがたく思っております。

清泉インターナショナルスクールとの交流で得るものは、大きいです。

保護者会で沼波岳臣先生がお話ししてくださいました

10月29日、男子対象の保護者会を講堂で行いました。

この日は、静岡サレジオ小学校・中学校・高等学校の学校長でいらっしゃる沼波岳臣先生がお話しに来てくださいました。

沼波先生は、清泉小学校の38期生元清泉ボーイズでいらっしゃいます。現在もご自身の礎となられている清泉小学校で培われた恵みについて、4つに絞ってお話ししてくださいました。以下、簡単にご紹介いたします。

その1.美

意識して丁寧に字を書くことを大切にしていた。字は自分の財産となった。自然教室での自然とのふれ合いは今も大切な思い出。清泉でいただいたお恵みは「美」という言葉で表せる。

その2.読書

清泉で小さい時から本を読むことを大切にしていたことで、語彙力や表現力が培われた。表現力とは、どれだけその感情に向き合ったかということ。

その3.見えないものを大切にする心

神さまがきっとよくして下さるということを信じる心を持つことが大切。何か起きた時、神さまに委ねる心を持つことを清泉で得た。

その4.大切にされた本当の愛

シスターや先生方は、何か失敗したことがあってもいつも許して下さり、大きな愛で包んでくださった。

 

沼波先生、素晴らしいお話をありがとうございました。

 

1年生の総合

 1年生の総合学習では、1学期3クラスで蚕のお世話をしました。2学期は、クラスごとに総合学習を進めています。

 

ベトレヘム組は、9月中旬からお蚕さんのお世話の2回目にチャンレンジしました。桑の葉が見つかりづらい季節になっているため、1学期より少ない頭数ですが、毎日大事にお世話を続け、10月中旬過ぎには続々と営繭を始めました。これから、お蚕さんたちからの繭で、思い出の作品を作っていきたいと考えています。

 

ナザレト組は、和紙について学んでいます。

半紙を折り染めし、できあがった染め紙をちぎって牛乳パックに貼り、ランプを作りました。優しい光に和紙のぬくもりを感じます。これから、楮や桑の木から和紙を作ることを目指しています。

 

 

パレスチナ組は、2学期から「海」というテーマも加えて総合を進めています。10月の初めには、材木座海岸に行き、流木や貝殻、シーグラスを拾ってきました。

最近は、繭を二つ使って、繭人形の「自分」を作りました。今度は、草木染めで繭を染めてみようと話し合っています。海で集めたものと合わせて、また作品作りを続けていきたいと思います。

鎌倉市民駅伝競走大会 一般の部優勝

 10月20日(日)に清泉小学校の教職員チームが鎌倉市民駅伝競走大会に参加してきました。

 小学生の部では課外クラブの児童が度々上位入賞しており、一般の部でも2012年の初出場以来、上位入賞を目標に挑戦し続けてきました。

 今年も沢山のチームと競いながら、願いを込めた襷を繋いでいきます。

 レース序盤より上位で繋がれていった襷は4区でトップとなり、そのままゴールへと運ばれました。

 目標に向かって努力すること

 努力することを続けること

 続けることを信じること

 信じて挑戦すること

 

 私達教職員が挑戦する姿を見せることで児童に伝えられるメッセージがあると思います。来年の結果がどうなるか分かりませんが、これからも挑戦し続けていきます。

 

 

 

秋の集い(運動会)

    10月12日の土曜日に三浦自然教室で秋の集い(運動会)が行われました。

 1週間延期となってしまっていたので、児童にとっても大人にとっても待ちに待った1日でした。

 定番競技であるスクールバスや台風の目では、他学年のB組、N組、P組と一緒に何度も練習してきた成果を発揮できていました。クラスによっては秘密の作戦もあったようです。

 クラス対抗の競技としてスプーンリレーや大玉転がしなども行われました。競技への全力の取り組みとお友だちへの精一杯の応援とが相まって、芝生の上は熱気に満ちていました。

 6年生にとっては最後の秋の集いです。事前準備、下級生への働きかけ、当日の放送や運営、用具の準備と片付けなど、沢山の仕事がありましたが、無事6年生としての責務を果たすことができていました。一方、自分達の競技であるクラス対抗リレーと騎馬戦ではクラスの思いを全面に出して、全身全霊で競技に臨んでいました。

 競技毎にクラス対抗で得点がついていきますので、閉会式では得点発表があります。優勝したクラスと優勝を逃したクラス。全力を尽くせた児童に実力を発揮できなった児童。それぞれの立場や思いは異なりますが、得点発表の際には互いの健闘をたたえ合う拍手が全員を包んでいました。

 爽やかな感動と心地良い疲れを残して、今年度も大きな怪我無く秋の集いを終えることができました。

英語授業の様子をご紹介します。

今回は、4年生の専科教員による授業と5年生のネイティブ教員による授業の様子をご紹介します。

4年生は、Ice breakとして、“Where did you go last weekend?”という質問に対して、“I went to~.”で答える練習をしました。積極的に手を挙げて発言しており、英語の授業に前向きに取り組んでいます。

またテキストSmileに出てくる疑問詞Whichを使った表現を学んでいます。

5年生は、週に一回、アメリカで小学校教員をされていたネイティブ教員による、スピーキング重視の授業を行っています。

Mingoというお友達同士で質問文を聞き合い、答えることでBingoを目指すゲームをしました。このゲームを通して、“Did you find a friend who went to the zoo?”-“Yes, I did./ No, I did not.” など”Did you find a friend who~?”から始まる会話表現を学んでいます。

また4 corners という教員の指示に従って教室の四隅に移動するゲームをして、リスニング力も鍛えていきます。

 

2年生の様子

9月に行われた清泉ファミリーバザーにて、2年生ショップを開き、リャマのハニーくんの飼育費のために、マラカスマグネット・うちわ・しおりなどを手作りし、販売しました。

お店の看板づくりや値段表作り、お店屋さんの練習など、全員で準備から当日まで力を合わせて頑張ることができました。ハニーくんのために心を1つにできた、かけがえのない経験に感謝します。

 

山の学校

5年生は、9月17日(火)~20日(金)の3泊4日を長野県にある望月少年自然の家で過ごしました。4日間、多くの方々のご協力の下、たくさんの貴重な体験をさせていただきました。

 

1日目 八島湿原

お天気にも恵まれ、八島湿原は素晴らしかったです。この湿原は、標高およそ1600mに位置し、面積は東京ドーム9個分、12000年の歴史が作り出したと言われる湿原です。

クラスを3つに分け、現地のネイチャーガイドの方と一緒に散策をしました。ガイドの方から植物や虫、動物のことや湿原のお話を伺いながら、湿原を一周しました。歩き始める前はアブのことを「蜂だ!ヤダー。」と怖がっていた子どもたちでしたが、歩いていくうちに慣れ、アブが指に乗っても平気になりました。およそ1時間半の散策は、自然の世界を満喫する時間になりました。

<児童の感想(一部抜粋)>

  • 八島湿原は自然がものすごくきれいでした。野生の生物がたくさんいて、風が気持ちよかったです。

自然の家での生活

宿舎に到着をしてから、入所式を行い各部屋でシーツを布団に取り付けました。こちらはホテルではないので、一人ひとりが、この自然の家のルールに従って生活をしなければなりません。シーツの取り付け方、片付け方、布団のたたみ方、食事の下膳など、すべてにお手本があります。そのお手本と同じことをするのも、山の学校での大切な学びの1つです。

また、毎日、室長会議や副室長会議がありました。各部屋での約束事などを確認して、部屋のお友達へ伝達するのも大切なお仕事でした。

施設で食事を頂くときは、当番制で食事係がありました。早めに食堂に集合し、配膳を行います。どの子どももテキパキと仕事をしていました。その姿は立派でした。

(左下:入所式  中央:食事当番  右下:夕食)

<児童の感想(一部抜粋)>

  • お夕飯をいただきました。とてもつかれている体に、ワカメとタマネギのスープがとてもしみわたりおいしかったです。湯船の温度がとても良かったです。
  • 部屋は、思っていたよりも大きかったです。お風呂も温泉のように広くて、使いやすくてみんなでお風呂に入れました。今日は、良い1日でした。

 

2日目 森林整備体験

この体験は、宿舎から歩いてすぐの森林で行いました。挨拶を終えると、すぐに伐採の仕方を教えて頂き、各グループに分かれて作業しました。今回の子どもたちの活動は間伐です。木々が密集している木を伐り、光が地面に届くようにします。子どもたちは力を合わせて活動をしていました。「疲れて、もういやだ。」と、言う子どもは1人もいなく、一生懸命行っていました。この経験は、もしかしたら一生に一度限りかもしれません。貴重な1日になったことでしょう。

<児童の記録(一部抜粋)>

  • 初めて、木がグループの力で倒れた時、達成感があり、とてもうれしく、もっと気合いが入りました。午前の部も午後の部も楽しく、たくさんのことを教えていただきました。
  • 木をお友達と協力して切ることによってお友達との仲も深まりました。木を切って、森林もより豊かになるといいです。

 

3日目 湯の丸山の登山

2日目の夕方から雨が降り、一旦雨は止んだものの、登山の日は朝食の時間からまた雨が降り始めました。登山ができるのかどうか心配されましたが、歩き始めて少し経つと雨が上がり、山頂まで登ることができました。

湯の丸山はずっと登りで、岩場や多く、一歩ずつ、慎重に登っていかなければなりません。子ども同士で声を掛け合いながら、頑張っていました。もしかしたら、1人だったら諦めてしまったかもしれません。しかし、みんなと一緒に登ったからこそ、頂上まで行くことができた方もいたのではないでしょうか。登っていくと、景色がきれいで、遠くに富士山。群馬県や長野県の街が見渡せました。子どもたちが「うわぁ。」「すごーい。」「きれいー。」と自然とつぶやきが出て、感動していました。

頂上に到着すると、昼食を頂きながら、30分ほど休憩をしました。頂上に着いた時の子どもたちの表情は疲れを見せながらも、「やり切ったぞ!!」といった良い表情でした。昼食のおにぎりもいつも以上においしく感じました。湯の丸山は2101mです。今までで一番標高の高い場所での食事だった子どももいたことでしょう。

<児童の感想(一部抜粋)>

  • 最後の方の岩が多かった所は少し大変でしたが、頂上の景色がとっても良くて美しかったです。帰りも大変でしたが、スキー場を下る時、「登って、とっても良かったなー。」と思いました。
  • 雲の上にいて、私はこんなに登ってきたんだなあと思いました。雲の上に来たのが初めてだったので、感動しました。

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