清泉小だより

校長だより~地球環境といのち~

今日から7月に入りました。まだ関東地方は梅雨が明けていませんが、気温が高く暑い日が続いています。暑い日は、汗をかいたら汗をふく、水分補給をする、外では帽子をかぶる、部屋に冷房を効かせるなどのことがとても大切です。しかしながら暑いからと言って、冷房の部屋に閉じこもってばかりいては体に良くないので、適度な運動で汗をかくことも大事です。児童の皆さんも、自分の身体は自分で守れるようにしていきましょう。

今年度は、清泉で大事にしている10の価値の中の、「生命」について考えています。前回は、「戦争といのち」について考えました。今回は「地球環境といのち」について考えたいと思います。

今年は6月から猛烈な暑さという言葉を耳にしました。私は子どものころ、横浜に住んでいましたが今のような暑さではなく、家では冷房をそれほどつけませんでした。通っていた小学校にも冷房はありませんでした。

技術の発展などにより、私たちの生活は便利で効率よくなっていますが、その反面、今、地球自体が大きな変化に見舞われています。気温、雨、台風の様子が大きく変わってきています。地球が大ピンチなのです。

地球温暖化は深刻です。平均気温の上昇によって、動物や生物の生態系が変化しています。獲れていたはずの魚が獲れないと、漁師さんが困った様子でインタビューに答えるニュースを見ます。たとえばサンマやサケなどがそうです。海水の温度が高くなったり、潮の流れが変わってしまったりしていることに原因があります。魚にとって栄養があるプランクトンも、育ちにくい海になってしまったそうです。先日の報道では、三陸沖での海面水温が例年より4度高いとのことでした。梅雨明けが早いとそれだけ日照時間が増えますからどんどん海水温は上がるでしょうとのことでした。

ジャイアントパンダも心配です。温暖化により、住みかとなっている山や食物になる竹林が大きく影響を受けています。ホッキョクグマも北極の海の氷が、この40年ほどで毎年北海道の面積ほど失われ、主食のアザラシを氷の上で狩りをする機会が減って栄養不足になってきているとのことです。つまりジャイアントパンダもホッキョクグマも、いのちに危険があるのです。

人間への影響も深刻です。気温の上昇、干ばつ、大雨や洪水による自然災害の激甚化によって、お米や野菜、果物が育ちにくくなったり、感染症を媒介する蚊の生息範囲が広がって感染のリスクが高まったりして、食糧危機や健康被害等による人間のいのちに危険が出てきました。熱中症や、豪雨や、洪水による身の危険を感じることも多くなりました。

「カーボンニュートラル」や「脱炭素社会」という言葉を聞いたことがあるでしょうか。日本では2050年までに二酸化炭素やメタンなどの温室効果ガスの排出量から、森林などによる吸収量を差し引いて0にする目標を立てています。温室効果ガスの排出量をできる限り減らし、森林を大切にすることや再生可能エネルギーの導入を進めることをしています。

まずは、私たちの地球がどうなっているのかを知りましょう。私たちにも地球を守る責任があります。そのためには、何をしたらいいでしょう。思いつくことはありますか。実行していることはありますか。誰かがやればいいのではなく、私たち一人ひとりどのような暮らしをするかが肝心です。生活を見直していきましょう。

小学生の皆さんにもすぐできることは、ペットボトルではなく水筒を使う、レジ袋をもらわないでエコバックを使う、無駄な電気を消す、好きなものを必要な分だけ買う、食べ物を残さず食べる、できるだけ公共交通機関や自転車を使う、ごみを減らす、資源ごみの分別をしっかりする、などでしょう。ぜひ夏休みに、今、地球に何が起きているのかを調べて、地球にやさしいことは何なのか実践してみてください。

前教皇のフランシスコ教皇様も地球環境の悪化を心配され、私たちの生き方にメッセージを出されています。
「地球は私たちの家です。」
「気候の変動は貧しい人々と将来の世代に対する深刻な不正義です。」

まずは地球のために自らアクションを起こしましょう。

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