ハンガーバンケット
11月8日(金)、6年生はハンガーバンケットを行いました。ハンガーバンケットとは『飢えの宴会』という意味です。講堂でシスターのお話をお聞きした後、体育館に移動し、くじを引いて3つの世界に分かれました。
第1世界(高所得者層)は、日本のように裕福な国です。6年生108人中、たった18人しかいないこの世界の食卓には、ハンバーガー、ポテト、フライドチキン、ゼリーなどたくさんの食べ物がのっていて、それを好きなだけ、何回でもお代わりして頂くことが出来ます。座る席もきれいに整えられ、すてきなテーブルセッティングもされています。
第2世界(中所得者層)は30人ほどです。列に並んで、1本の麦茶パックと塩おにぎりを1個頂きます。しかし、簡単なテーブルといすがあります。
学年の半数以上は第3世界(低所得者層)の住人です。長い列に並び、頂けるものはコップ1杯の水と食パン4分の1枚。テーブルやいすはありません。もし、水をこぼしてしまっても、もうお代わりはありません。
教室に戻っての分かち合いでは、「第2や第3世界の友達からの視線が厳しくて、本当に食べにくくて困った。本当の世界では、日本はどんなふうに思われているのだろう。」「第1世界がうらやましくて仕方がなかった。実際の世界でもそうだと思う。」「何だか気持ちがむしゃくしゃして、何かにあたりたくなった。」という意見まで出たりして、自分の世界だけでなく、他の世界の人の気持ちまで共有しました。
ハンガーバンケットはたった1日、たった1食の経験でしたが、子ども達にとって大きな学びになったと思います。校長先生の最後のお話にもあったように、今まで意識していなかったことに気付いた人、自分の生活を反省した人、これから自分がやっていきたいことを見つけた人など、それぞれが心で感じとったことを、大切にしていってほしい、大事にしたいと思いました。