校長挨拶

1947年、横須賀に誕生した清泉小学校は、戦後間もない混乱期の中、たくさんの善意に支えられて創立されました。その後の諸般の事情から鎌倉雪ノ下に移転したのちも、教育環境の整備と優秀な人間育成を続け、昭和・平成・令和の時代を駆け抜け発展してまいりました。その間、多くの卒業生を輩出し、清泉スピリットの実現と社会貢献を果たしてきました。今や世界中で活躍する先輩方の姿は、未来へ向けて学びを続ける幼き子どもたちに喜びと希望を与えてくれています。何もない所からの始まりに大きな力となったのは、言うまでもなく、修道会創立の聖ラファエラ・マリアの精神と聖心侍女修道会のシスター方の懸命なお働きでした。常に神の喜びにあずかりながら、子どもたちの幸福を願って教育活動に邁進された歴史が、今の清泉小学校を形作っているといっても過言ではないでしょう。

2022年、清泉小学校は創立75周年を迎えます。現代という時代にふさわしい教育実践を模索しながら、新たな歩みを始めています。これまで培ってきたよきものを継続・充実させ、さらに新時代にふさわしい全人教育を実践しています。カトリック教会には50年ごとに聖年を設ける習慣がありますが、それを期にすべてを刷新するという意味が込められています。現在は25年ごとに聖年を設けて刷新することを意識づけています。75年という年月は、その25年の3回目、そして100年までの新たな25年を迎える年という意味があると考えます。清泉小学校の歴史を振り返る時、これまでの叡智を豊かな恵みとして捉えながら、新たな一歩を踏み出していく100周年に向けた新たな歴史のスタートと位置付けていきたいと思います。これまでの歴史を大事にしながら、これからの25年を未来へ向けた新しい学校スタイルを描きながら、希望と期待のうちに歩んでいきたいと思います。それは、未来を生きる清泉小学校の子どもたちと関係する多くの方々の喜びとなることでしょう。

清泉小学校 有阪奈保子

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